忍者ブログ
30歳からの日記
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


『ゴールデンスランバー』が面白かったので、
伊坂幸太郎さんの小説を新たに読みました。

前回に読んだ『ゴールデンスランバー』は、
長編小説でしたが、今回の『死神の精度』は
表題作をはじめとした6編からなる短編集です。


長編作品をじっくりと読むのが好きなので、
あまり短編集って選好しないのですが…

知人が貸してくれた幾つかの本の中に、
たまたま伊坂さんの小説があったので、
手にとってみました。


タイトルにもある死神が各編での、
共通の主人公となる短編集です。

ミュージックが好きで、渋滞を嫌悪し、
サラリーマンのように仕事を抱える死神…

というちょっと風変わりな主人公です。

死神は、一週間前に控えた人の前に姿を表します。
そして、その人の生活状況を調査し、
一週間後に迫った「死」を「可」とするか、
「見送り」とするかの報告を行ないます。

多くの場合は「可」となるらしく、
八日目に「死」が調査対象者に訪れます。



この死神のキャラクター設定だけでも、
面白いなぁと思える作品でした。

もちろん“仕掛け”が上手ければ、その分、
その仕掛けをどのように活かしていくかが
難しくなると思いますが…

やっぱり伊坂さんって技量のある作家さんだなぁ、
と思わせる作品の数々でした。


目前に死に控えて、そしてその多くの場合、
調査対象者達はその事実を知らないのですが、
それぞれの人生がその最後かもしれない一週間に
凝縮されているようです。

死神はそれぞれの一週間を調査対象者の隣や
間近で眺めて、「可」か「見送り」の報告をします。

死神は事務的に報告を行なおうとする一方で、
死を目前にした人間の言葉や感情を、
彼なりに咀嚼しようとします。


死神や死をテーマに扱っているにもかかわらず、
どことなくファンタジーを感じさせる作品です。


では。


伊坂幸太郎[2008]『死神の精度』文藝春秋、文春文庫。

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
加筆しました
ちょっとだけ書き直しました(^-^ゞ
naohito URL 2011/06/29(Wed)10:37:37 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
[592]  [591]  [590]  [589]  [588]  [587]  [586]  [585]  [584]  [583]  [582
広告
Calendar
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
Introduction
[name]naohito
  §仕事§  
    会計関係とその周辺
  §特技・趣味§  
    ダンス(ストリート系)、野球、スポーツ全般、映画、読書、芸術系もろもろ、競馬

※コメント&TBについて※
  すぐ表示される形式にしました。とりあえず。

よろしくお願いしますッ!!

最新記事
最新CM
[05/14 Backlinks]
[06/29 naohito]
[06/28 naohito]
[06/15 あん摩ニア]
[03/14 青野信]
最新TB
Search
広告

バーコード
広告


広告
DMM.com AKB48 LIVE!! ON DEMAND



競走馬育成ゲーム  


>>A8.net
>>アフィリエイトB
>>Advanced Active Affiliate

忍者ブログ [PR]